笑気麻酔
笑気麻酔は、亜酸化窒素の麻酔作用を利用した、安全な麻酔方法です。
産婦人科の無痛分娩にも使用されています。
70%の酸素と30%の低濃度笑気の混合気体を鼻から吸引します。
3分程度で鎮静状態になります。
吸引している間は、遠くのほうで音がしているような感じがしたりぼんやりとした、いい気分になっています。
もちろん意識を失うようなことはありません。
痛みの感覚が相当鈍くなりますので、後に行う注射の痛みがなくなるか、非常に少なくなります。
簡単な抜歯程度なら、注射をしなくても行うことができます。
診療終了後は、笑気の吸入をやめて、15~20秒くらいで回復します。
柏森歯科クリニックの笑気使用基準
笑気麻酔はすべてのケースで行うわけではありません。以下の基準で笑気吸入鎮静法を行っています。
1.3~4才の幼児から小学校低学年の児童
笑気麻酔を使用すると、痛みをほとんど感じません。
そのため、3~4歳の幼児でもだんだん歯科治療ができるようになります。
笑気麻酔が好きな子供も多いようです。
2.歯科治療に、不安、恐怖心を強く持っている患者様。
3.過去、歯科治療中に神経性ショック、疼痛性ショックを経験された患者様。
4.心疾患、高血圧などの循環器系の疾患があり、歯科治療のストレスを軽減するべき患者様。
5.嘔吐反射の強い患者様。
静脈内鎮静法
極度に嘔吐反射がつよく、さらに恐怖心も強くて歯科治療が困難な場合、静脈内鎮静法を行っております。
当院では、静脈にセルシン(ベンゾジアゼピン系薬剤)を点滴します。
この薬剤は、痛みや苦痛を和らげるだけでなく、健忘作用があり、注射の痛み、術中の不愉快な記憶などがほとんど残りません。
この方法により、ミラーを少し口の中に入れただけで、戻しそうになるほど嘔吐反射の強い方でも、何とか治療ができるようになりました。